「パナマで撮影したいけど、許可って必要?」「機材を持ち込むと税関で止まる?」「ドローンは飛ばせる?」
こうした不安を、撮影会社・テレビ局・制作チーム向けに、わかりやすく整理しました。
本記事では「日本からパナマへ」の移動から、パナマでの撮影許可、機材持ち込み、税関、ドローン、現地コーディネートまで、撮影チームが出発前に確認すべき実務をまとめています。
- 渡航前の準備
- 撮影許可(Film Permit)
- 税関・機材持ち込み(重要)
- ドローン・道路封鎖など追加許可
- 事前に用意すべき書類一式
日本からパナマへの行き方|撮影チームの移動
日本からパナマへの定期直行便はなく、北米・メキシコなどの都市を経由してパナマシティのトクメン国際空港へ向かうのが一般的です。撮影機材を持参する場合は、通常の旅行より乗り継ぎ時間に余裕を持ち、経由国の入国・通過条件や機材の取り扱いも事前に確認してください。
到着後すぐに撮影を開始するスケジュールは、遅延や税関確認の影響を受けやすいため、可能であれば到着日を準備日として確保することをおすすめします。
1. 結論:パナマ撮影は「許可+税関」が最重要
パナマ撮影で特にトラブルになりやすいのは以下の2点です。
✅ 撮影許可(公共施設・公道)
✅ 機材持ち込み(税関申告・一時輸入)
パナマでは公的機関が関係する場所での撮影は許可が必要となるケースが多く、また機材の税関申告を軽視すると、機材差し止め・罰金・撮影中止にもつながります。
2. 全体スケジュール(目安)
撮影規模により変わりますが、一般的には以下のスケジュールが安全です。
- 撮影60〜45日前:ロケ地確定・許可要否の洗い出し
- 撮影45〜30日前:撮影許可申請/関係機関へ申請開始
- 撮影30〜14日前:税関向け機材リスト確定/保険加入
- 撮影7日前まで:現地連絡先・警備・通訳確定
- 当日:許可書コピー携行/税関対応
3. パナマで撮影許可が必要なケース
- 公道・公共施設での撮影(交通に影響がある)
- 国立公園・保護区
- 先住民自治区(Comarca)
- 港・空港・警察関連施設周辺
- 大型機材、三脚・照明・クレーン等
- 俳優・エキストラを大量に使う
- ドローン撮影
パナマの撮影関連手続きでは、文化省のDICINE(Dirección Nacional de Cinematografía y Audiovisual)が重要な窓口です。DICINEの「Permiso de Rodaje」は、プロジェクトがパナマ国内で撮影するための許可を得ていることを示す書類で、その後に必要となる各種機関の許可取得を進める際にも活用されます。
4. 必要書類(撮影許可申請で求められる定番セット)
パナマ側で撮影許可を取る場合、以下の書類を求められることが一般的です。
基本書類
- 企画概要(番組・撮影目的)
- 撮影日程(撮影日・予備日)
- ロケ地リスト(住所・マップ含む)
- クルーリスト(氏名・役職・パスポート番号)
- 機材リスト(後述:税関でも使用)
- 現地責任者・連絡先
- 撮影内容の概要(インタビュー有無等)
- 公共エリア利用の有無(道路占有等)
保険(必要になることが多い)
公共場所での撮影では、一定額以上の賠償責任保険が求められる案内もあります。
※ホテル・商業施設など“私有地”は施設側の許可だけで足りる場合も多いですが、警備会社やビル管理会社の指定書類が出ることもあります。
5. 税関:機材持ち込みは「申告必須」
ここが最大の落とし穴です。
よくあるNG(危険)
- カメラやレンズを「個人の旅行」と同じ扱いで入国する
- 機材リストを作らず持ち込む
- 一時輸入手続き無しで数十万円以上の機材を持ち込む
→ 結果として、
- 税関で止められる
- 追加税金を求められる
- 機材を保留され撮影できない
という事故が起きます。
パナマには一時輸入(Temporary Importation)制度の案内があり、機材の短期持ち込みは計画的に処理する必要があります。
6. 「機材リスト」の作り方(税関・許可共通)
機材リストは、撮影許可・税関の両方で提出する重要書類です。
機材リストに入れる項目
- 機材名(英語推奨)
- ブランド
- 型番
- シリアル番号(必須に近い)
- 数量
- 単価・総額(USD推奨)
- 用途(撮影用/音声収録用等)
- 「再持ち帰り(Re-export)」の明記
7. ATAカルネは使える?|パナマでは一時輸入を前提に準備
2026年9月現在、ICC(国際商業会議所)のATA Carnet対象国・地域ディレクトリではパナマは掲載されていません。そのため、撮影機材についてはATA Carnetを前提にせず、DICINEやパナマ側の通関手続きに基づく一時輸入(Temporary Importation/Internamiento Temporal)を前提に準備するのが実務的です。
DICINEでは、パナマ国内での撮影に必要な機材を一定期間持ち込むための「Internamiento Temporal de Equipo」の申請窓口が案内されています。渡航前に機材リスト、シリアル番号、数量、評価額、再輸出予定などを整理し、現地担当者と手続きを確認してください。
8. ドローン撮影:別許可が必要(航空当局)
ドローン撮影は、通常の撮影許可とは別にパナマ民間航空庁(AAC)の規則確認が必要です。AACではRPA(ドローン)の登録や、特に商用利用の場合の操縦資格・運用要件を案内しています。飛行場所や時期によっては追加制限やNOTAMが出るため、撮影前に最新情報を必ず確認してください。
ドローンで特に注意する場所
- 空港周辺
- 都市中心部の高密度エリア
- 港、運河周辺
- 政府関連施設周辺
- 国立公園
9. 道路封鎖・交通規制がある場合
撮影が交通に影響する場合は、道路閉鎖/規制の許可が必要です。
- 車道を止める
- 三脚やクレーンで歩道が塞がる
- 撮影車両を長時間停車する
- 大人数の撮影隊で群衆が発生する
10. ビザ・入国関連(クルーが日本国籍の場合)
日本国籍クルーの場合でも、入国条件や撮影スタッフとしての活動区分は、滞在期間・報酬の有無・業務内容によって扱いが変わる可能性があります。パナマ移民局は入国時に有効な旅券、出国予定を確認できる書類、滞在に必要な経済的能力などを確認する場合があります。撮影・取材目的で渡航する場合は、出発前に移民局および現地関係機関の最新条件を確認してください。
11. 現地コーディネーターを入れるメリット
パナマ撮影では、許可申請・税関・ロケ地交渉などでスペイン語による調整が必要になる場面が多くあります。現地コーディネーターを入れることで、行政窓口との確認、ロケーション交渉、通関担当者との連携、通訳、車両、安全管理などを一つの窓口で整理しやすくなります。
- 許可窓口(Film Commission)への申請代行
- ロケ地の交渉
- 税関対応(通関士)
- 通訳・警備・車両
- 危険エリア回避
HighVoltageのパナマでの実際の取材・撮影事例は、パナマ雑誌取材レポート、パナマ撮影・ロケスポット9選、TBSクレイジージャーニー パナマ・メキシコ編もあわせてご覧ください。撮影支援の詳細は撮影ロケコーディネートページでご案内しています。
パナマ撮影に関するよくある質問
パナマで撮影する場合、必ずDICINEの許可が必要ですか?
撮影場所・規模・用途によって必要な許可は異なります。公共施設、道路、保護区などではDICINEや各所管機関への確認が必要になるため、ロケ地が決まった段階で許可要否を整理するのが安全です。
撮影機材はATA Carnetで持ち込めますか?
2026年9月現在、ICCのATA Carnet対象国・地域ディレクトリにパナマは掲載されていません。撮影機材はDICINEのInternamiento Temporal de Equipoなど、一時輸入を前提に現地手続きを確認してください。
ドローン撮影は通常の撮影許可だけでできますか?
いいえ。ドローンはAACの規則・登録・運用条件を別途確認する必要があります。空港周辺や特定施設、保護区域などでは追加制限がある場合があります。
撮影準備は何日前から始めるべきですか?
一般的な目安として、ロケ地や許可確認は45〜60日前から始めると進めやすくなります。大規模撮影、ドローン、道路規制、保護区などが含まれる場合はさらに余裕を持った準備をおすすめします。
まとめ|パナマ撮影前チェックリスト
渡航前(1〜2ヶ月前)
- ロケ地を確定(私有地/公共地を分類)
- 撮影許可が必要な場所を洗い出し
- クルーリスト作成(パスポート情報含む)
- 機材リスト作成(シリアル必須)
- 保険加入(賠償責任・労災系)
申請(1ヶ月前)
- 撮影許可申請(必要に応じて)
- 国立公園・Comarcaなど特別許可
- 道路規制があれば追加申請
- ドローン許可(航空当局)
出発前(2週間前)
- 税関対応(Temporary Import計画)
- 重要書類を印刷&PDF化
- 現地連絡先表(電話・WhatsApp)
当日
- 許可書を常に携行
- 税関で聞かれたら「Re-export」を明確に説明
ハイボルテージエンターテイメント ラテンアメリカは、パナマを拠点に中南米で撮影・取材コーディネートを行っています。番組制作、報道取材、ドキュメンタリー、企業撮影などをご検討の方は、会社紹介と会社概要・パナマオフィスをご覧いただき、具体的な撮影予定や必要なサポート内容をお問い合わせください。
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